2014年1月26日(日)、甲南大学特別客員教授の加護野忠男氏より、「コーポレートガバナンス再考:日本の会社制度改革はなぜ失敗したのか」をテーマとして講演頂きました。株主代表訴訟制度の改定、委員会等設置会社制度、社外監査役・社外取締役の導入、執行役員制度、取締役人数の削減、四半期決算の導入、内部統制制度の導入、IFRSの導入等に表される通り、株式会社に関する様々な改革が近年、行われてきました。加護野教授は、これらの制度により日本の経営者がリスクを回避したり、持ち合いを解消したり、投資を行わず短期的な視野で経営判断を行うことに繋がっていることを問題視されております。形式的な改革は本質的な部分で改悪をもたらす、との問題提起は昨今の株式会社を巡る法整備に一石を投じているかもしれません。ご多忙なスケジュールにより研究会途中にて切り上げざるを得なかったことは大変残念ですが、ユーモアを交えた語り口に加護野教授の人柄が垣間見えた講演でした。