新年の挨拶

ELPASO会                        2014年1月
会員各位 【公益財団法人】丸和多摩奨志学育英会
専務理事 橋本 忠夫

 

新年 明けましておめでとうございます。

昨年の東京オリンピック招致成功やアベノミクス等により、日本も長く続いた閉塞状況脱出へ向かう明るさを取り戻しつつあると感ずる人が増え、マスメディアの報道も現在はそのような論調が多くみられます。しかし、このまま株価は上昇し景気もどんどん回復していくかどうかは誰にも分からず、確実なことは、世界の複雑化に伴う未来の不確実性の増大だけといっても過言ではありません。我々には環境をコントロールすることはできず、できないからこそそれを環境と呼んでいます。コントロールできない環境に適応しながら、尚、自らの志を実現しようとするネットワークがELPASO会です。
人類の歴史は戦争の歴史ともいえますが、激しい戦争の後に来る平和な時代に、長期に亘って社会に影響を及ぼす文化は生まれています。ただ、社会の隅々にまで文化が浸透するには短期間では無理であり、日本の歴史でいえば、二百年以上平和が続いた平安時代と江戸時代の文化の影響を我々も強く受けているといえます。既に膨大な数の核兵器が実在する現代では、日本が大規模な戦争に巻き込まれることはもはやないと期待すれば、戦後約70年続いた平和がこのまま200年を超え、史上3度目の平和な時代になる可能性があります。そうであれば現在の我々の思考・行動が、将来の文化の一翼を担うことになるでしょう。コントロールできない環境の改善・好転にすべてを委ね、周囲への過剰な配慮のなかで、自らは実践しない/してはいけない『空気』に対して敢然と『水』を差し、創造し実践する勇気を持つネットワーク構築に共に注力したいと思います。

2014年度が皆様にとって充実した年になるよう心から祈念いたします。