公1事業方針

 等教育実践の場としての大学の重要性は、多くの人に認識されている。様々な理由によってその機会を奪われる学生の存在は社会的損失であり、困窮状態にある学生への経済的支援ニーズは今も根強く存在する。一方、奨学金支給事業を取り巻く環境は、下記の通り大きく変化した。

 第1に、奨学金返還義務を負う奨学生は、社会人としてのスタート時点で大きなハンディキャップを背負うという機会不平等が大きくなったことであり、第2は、高等教育機関を卒業することが、卒業後の社会的ポジションを保証するものとはいえなくなったことである。特に後者は、コンピュータが人間の能力に近づくことによって生まれる新たな状況(シンギュラリティ)や2045年問題の核心でもある。現実に対峙しようとせず、I Tを武器に机上ですべての問題を解決しようとする者は、いずれA Iの支配下に組み入れられることになる。実際問題の解決には、単なる理屈の解答ではなく、知識・分析力に加え、現場の実態に即した多面的で柔軟な思考力と、人間理解をベースにした行動力が強く求められる。

 以上の環境変化認識から、公1(給付型奨学金)事業は次の方針に従う。
1. 支給する奨学金は、従来通り、「返還義務のない給付型奨学金」 とする。
2. 「自ら考え・仲間を作り・実践する」意志を明確に持ち、その実現に必要な能力に優れた者や将来秀でる可能性の高い者を奨学生とする。